畳はかつて日本人の生活空間そのものだったように思います。
最近はフローリングが主流の家が増えていますが、イ草のあの香りは気持ちを穏やかにしてくれます。
それは、まさに畳が日本人にとって、伝統的なスタイルだからなのではないでしょうか。
畳は古くから日本で使用されてきた伝統的な床材です。
芯材になる板状の畳床をイ草で編んだ畳表でくるんで作ります。
一般的に畳といえば縁のあるものが普通でしたが、最近は縁のない畳もあります。
また縁については、昔は使用される布の色や柄には制限がありましたが、そのような決まりのない現代では縁を華やかな布で飾り楽しむこともできます。
畳はかつてすべて畳職人の手によって丁寧に作られていましたが、畳業界も時代の流れによって機械生産を行う所が増えてきているようです。
また、フローリングの家が増えたことによって畳の需要も昔に比べると激減しています。
それに伴い畳職人も必然的に減少していったようです。
最近はすべて畳の部屋という純日本家屋はほとんどないかもしれませんが、やはり畳の上でゆっくりとくつろげる和室が欲しいと考える人が増えているようです。
和の空間づくりはさまざまなようで、始めから畳を敷いて作られた座敷タイプの部屋やフローリングの上に置くことで簡単に和空間を作ることができる置き畳も人気のようです。
後者については、近年の住宅事情などによってスペースが限られているという家やマンションなどでも手軽に使用できることがポイントです。
また、落ち着きのあるデザインは床に敷く畳としてだけでなく、飾り畳やランチョンマット、コースターなどにも利用されており贈り物としても喜ばれているようです。
畳と共に減ってしまった畳職人ですが、日本の伝統技術としてこれからも受け継いでいってほしいものです。